子宮頸がんについて |
がんになる前の発見でほぼ100%予防できるんです。
子宮頸がんは他のがんと異なり、定期的な検診で前がん病変(異形成)のうちに発見し、
治療が可能であるため、予防できるがんと言われています。
「子宮がんなんて、まだ自分には関係ない」と思っていませんか?
がんといえば中高年というイメージですが、子宮頸がんは20~30歳代の若い女性に急増しています。
子宮頸がん検診の対象年齢は20歳からです。
子宮がんはがんができる場所によって「子宮頸がん」と「子宮体がん」に分けられます。「子宮頸がん」と「子宮体がん」はできる場所が異なるだけでなく、原因やなりやすい年代も異なります。
子宮頸がんは子宮の入り口(頸部)にできるがんで、最近では20~30歳代の若い女性に急増しています。
子宮体がんは赤ちゃんが育つ場所(体部)にできるがんで、閉経後の女性(50歳~)に多く見られます。
初期の子宮頸がんでは、ほとんど自覚症状がありません。しかし、不正出血や妊婦検診で進行がんが発見される例も少なくありません。その場合、子宮を摘出したり、最悪命を落とすことにもなりかねません。子宮頸がんを予防するためには、自覚症状が無くても定期的に検診を受ける必要があります。
HPV(ヒト・パピローマウイルス)は、性交渉の経験のある女性であれば、誰でも感染したことがあると考えられている、ごくありふれたウイルスです。多くの女性は10~20代に感染するとされています。HPVは人の皮膚や粘膜に病変を引き起こすウイルスで、子宮頸がんの原因はその99%以上がこのウイルス感染によるものであるといわれています。子宮頸がんは原因がはっきりと解明された数少ないがんなのです。
HPVは100以上のタイプがあり、そのうち30タイプ以上が生殖器に感染します。子宮頸がんの原因となるのは、その中でも「高リスク型」と呼ばれる一部のHPVです。
非感染者に比べて子宮頸がんになるリスクが高いグループで、およそ13種類(16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68型)ほどのタイプがあります。
HPVに感染してからがんになるまでおよそ5~10年以上の年月がかかります。定期的に子宮頸がん検診を受けていれば、がんになる前に発見・治療をすることができます。早期に発見すればほぼ100%完治できるだけでなく、子宮も温存できるため、その後の妊娠・出産も可能です。
子宮頸がんの検査には細胞の変化をチェックする「細胞診検査」と、HPV感染を調べる「HPV検査」があります。