大腸がんについて |
大腸は、胃、小腸からつながる消化管の一部で、消化された物質の主に水分を吸収します。
長さは約1.8mで口側から盲腸→上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸→直腸に分けられ、
ここにできるがんを大腸がんと呼びます。
大腸がんは、罹患率(大腸がんになる率)・死亡率ともに
増えてきており、今後も増加すると予想されています。
大腸がんは、他のがんより比較的悪性度が低いと
いわれており、早期に発見・治療ができればほぼ治る
がんとして知られています。
大腸がんの60~70%は直腸とS状結腸に発生します。
検診を受診された方を1万人とすると177人にポリープ
22人に大腸がんが発見されています。
(平成21年度富山県健康増進センター年報)
症状 : 血便、肛門出血、便が細くなる、
残便感、便秘、下痢と便秘を
繰り返すなどがありますが、
盲腸や上行結腸などの肛門から
離れた場所にできた場合はわかりにくい
ことがあります。
早期のがんにはほぼ症状はありません。
リスク : 50歳過ぎから増加し始め、高齢になる
ほど多くなるのが特徴です。
動物性脂肪食、高蛋白・低繊維食、
アルコール、喫煙、運動不足、
ストレスなどが大腸がんを
促進する因子といわれています。
がんの発生 : 大腸がんの発生には2経路あると
いわれています。(右図)
多くのがんはポリープと呼ばれる
良性腫瘍(腺腫)が悪性化することに
よりますが、正常細胞がポリープを
経ずにがん細胞に変化する場合も
あります。(デノボがん)
検診方法 : 便潜血検査は、排泄された便中に
血液が混入しているか否かを調べる
検査です。
死亡率減少効果を示す十分な証拠がある
ことから、大腸がんの一次検診として
科学的に有効であると証明されています。
当センターで行っている免疫学的便潜血検査は、食事や服薬の制限が不要です。
明らかな痔出血や、生理時の出血にも反応しますので、その際の採便は避けてください。
便潜血が陽性になったら : 潜血検査が陽性になってもがんとは限りません。
大腸内視鏡検査などのさらに詳しい検査を受診して、出血部位の有無を確認してください。
無症状のうちに検診を受診した人では、早期がんの確率が高くなります。
定期的に健診を受けられることをお勧めします。